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9月, 2007

なんだかつまらないことになってるiPhone

先日アップデートされた新しいFirmware 1.1.1でアンロックされたiPhoneがゴミになったことは既報だが、またAppleもつまらないことをするものだ。Gozmodeの記事ではかなり辛い評価が与えられている。iPhone Revisted (Verdict: Don’t Buy) - Gizmodo
SIMロックや違法な使い方、セキュリティホールを防ぎつつバイナリアプリを開放することはちゃんとしたOSを積んでいる限りAppleにとってそれほど難しいことではないはずだ。バイナリ実行のためのSandBoxか権限を制限することで十分実現可能である。

この魅力的なデバイスはユーザベースをビジネスユーザやマニア以外へと広げることで、今までPalmにもWindows Mobileにも出来なかったいつでもどこでもコンピューティング出来る世界を広げることが出来るはずなのである。せっかく既存のスマートフォンやPDAの市場をもぎ取ることが出来るような可能性のあるガジェットだと思われるのに、Webアプリしか作れないんじゃ全く面白くない。

個人的にはiPhoneやつい先日発表されたPalm CentroやTreoなど、キャリア独立で発売して欲しいと思う。個人的に携帯電話の黒船として頑張って欲しいからこそ、この自由度を制限する動きにはがっかりした。

今後ますます携帯ユーザは高度な機能を端末に求めるはずである。iPhoneの付加価値は単に標準機能だけではなく魅力的で独創的になサードパーティソフトによって真に得られると思う。Appleには是非とも今の方向を転換して欲しいものである。でなければ買わないほうがいい。

面白くないついでに考えると、今後は販売奨励金が少なくなる方向のようだが、現時点で日本国内での発売ではむしろこの方がいいと思われるところ。キャリア主導な日本 国内では自由にバイナリアプリを走らせることが出来る携帯電話は少ない。各社の課す制限をクリアできないと国内発売はあ りえない。セキュリティが甘いようだとまず実現は不可能である。

いろいろ障害はあるかもしれないが、今後のスマートフォン、PDAを考える上で重要な品だけにいい方向に向かうことを希望する。

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米国で初GPL違反訴訟!だからといってビビることないですよね

米国で初のGPL違反訴訟が行われるらしい。

訴えたのはSoftware Freedom Law Centerと言う所でbusyboxを使っているはずの製品のメーカに対し提訴を行った模様。

まあ国内でもいろんなところでGPL違反に関して問題が起こっているよう。GPL汚染などといわれたりして、特に製品組込みの領域では厄介者扱いされているのだが、実際には大きな問題でもない。

OSやbusyboxなどのインフラ・ミドルウェア部分に関しては、むしろ積極的に公開して、結果をシェアする方が、メーカにとってもメリットが大きい。とはいえ、確かに品質や性能に対して要求の高い組込み領域では独自に手を入れないことにはどうしようもないような場面も結構あるとは思うが、まあそれとてやりかた次第。むしろ問題になりそうな点を回避するための方法を開発して提供するとか、エンジニアだけではなく経営層もそのあたりちゃんと意識して製品開発を行うことで問題は避けられると思う。

GPLなソフトを企業が採用するということは、ソースコードをオープンにし、相互に利益を得ることを目的の一つとすることを企業内部での認識とすることで、むしろ歓迎すべきことであるという認識も出来る。例えばLinuxを採用することで製品は良くなり企業は大きなメリットを享受する訳で相互利益を得るという点も含めて意義がある。他社との差別化においてもベース部分では同じであれば、なおさら公開しない部分にある、その企業が持つ独自の技術や特許、ノウハウなどでの差が出てくるのではないだろうか?

またGPL違反に関しては、大きなバックのあるソフトや企業の開発しているソフトならばいいのだが、個人や小グループで開発されているソフトでは、実際問題訴訟などにまで発展させるのは金銭的にも社会的にもかなり困難なケースも多いと思う。

個人的な見解だが、GPLなソフトを使うということは、最終的には法律を遵守するということよりも、むしろ企業のものづくりへの姿勢が問われる、もっと根本的な所に行き着くと思う。

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日本の技術者の環境は劣悪か?いや、そうだと思う

ちょっとウケた話である。いや話がおかしいのではない。確かに劣悪だなと同意した苦笑いである。

日本の技術者の作業環境は劣悪だそうである。ちょっとなにをいまさらという感があるが、こういう話題が取りざたされるようになったことに素直に喜ぶことにしよう。

そもそも個室どころか、ちゃんとした机と椅子が割り当たっているところばかりではない。パイプ椅子に長机なんて環境だっていくらでもある。 もちろんその場所はテンポラリーという位置づけで使われるのだが、実際にはそこで数ヶ月も過ごすことだって少なくない。冷房が効きすぎた部屋、夕方になったら空調が切れる部屋、騒音を立てるサーバマシンの隣、通路になっていて人が行き来するなど様々である。

もちろんそこまでひどい環境ばかりではないが、少なくとも平机をならべて、集中しにくい環境が多いし、日本人的な感覚では”仕事場でのプライバシーなんてなんだそれ”であるのは間違いがない。

米国では小さなベンチャーでも、個室はなくともちゃんとパーティションで区切られた小部屋で仕事をしていたり、エンジニアに対する配慮を感じる。

確かに人の適応力は大きい。たいていの環境に適応してしまう。しかし仮にも頭脳労働を目するなら今の日本の環境の多くは決して良いとはいえないだろう。

個人的に今後はスキルが低く、頭数だけのエンジニアは淘汰されていき、モティベーションとスキルの高い人間の少人数チーム化が進む、もしくは進めないといけないと考えている。生産性と想像力は個人的な環境とコラボレーションのバランスで生まれると思う。音楽を聴きたい人は聴けばいい。それで生産性が上がるなら何の問題もない。

どうせ崩れつつある終身雇用制である。今後もどんどん崩壊していくのは間違いない。会社としても利益を拡大するためには、集中した投資とそれに見合ったアウトプットを出せるエンジニアを精製していことが必要ではないのだろうか。

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T-EngineはLinuxと競わない方がいいと思う

ITProにT-engineに関しての坂村先生の記事が載っていたが、少し読んで思うところがあった。

要約すると、”エンタープライズ系の人材を組み込みにそのまま使うのは無理、Linuxも組み込みには無理、T-Engineはいいよ”みたいな話である。

エンタープライズ系の技術者を組み込みに使うのは難しい、という部分は全く持って同意する点である。実際お大尽なエンタープライズやPC系のプログラムに慣れた技術者を組み込みに持ってくるのは再教育なしには不可能である。ハードウェアのベタな知識や場合によっては回路図とにらめっこしたり、オシロスコープやロジックアナライザとにらめっこが必要な組み込みの世界とは同じプログラムでも全く異なるスキルが要求される。もちろんアプリケーション部分はある程度共通する部分もあるが、やはり独特の制約や性能など考慮すべき点が多々ある。

まあそれはおいておいて、坂村さんはLinuxがどうもお嫌いのようである。心情的にはわからないではない話であるが、この記事で紹介されている部分は重要な点をおそらく故意に?抜かしているに違いない。

組み込みにLinuxが盛んに使われるようになったのはここ数年。採用が進んだ最も大きな理由は少なくとも私の知る限りでは豊富なミドルウェアの存在である。 このあたり坂村さんも良くわかっているのであろう、T-Engineはミドルウェアを充実させるような方向である。しかしそこにLinuxとの違いがある。オープンで多様な分野で使われるLinuxと組み込みの伽藍の中にこもっているT-Engineとは周辺ソフトウェアの数も厚みも違う。例えば単純にWindowsからのファイルサーバ機能を追加しようとしたら、Linuxではsambaを入れればいい。仮想記憶ありきでUnix系OSとiTronからの発展組ではスケーラビリティに大きな差がある。

ハードウェアの性能が向上し、かつては組み込みでは考えられなかった速度と大量のメモリ(といってもせいぜい数百Mhzで数百MB以下)を使用できるようになって、十分な性能でLinuxが走るようになり、同時に組み込み機器への要求がさまざまな面で大きくなった結果、従来の組み込みOSの範疇では処理できないようになってきたのが採用の大きな理由であろうと思う。

ミドルウェアといっても範囲は広いが、ざくっと例を挙げると

  1. TCP/IPスタック及びサーバ類
  2. ファイルシステム
  3. USBスタック
  4. グラフィック関連
  5. 豊富なライブラリ

等である。

一般のPCやサーバなどでは当たり前のものが組み込みの世界では貴重な機能なのである。ちょっと前まではネットワーク機能など、ハイエンドのシステムでしか使われず、高価なボードと高価なOS(VxWorksのような)を使う必要があった。

最近ではハードウェアコンポーネントの低価格化によってハードウェアとして機能を実装することは容易である。しかし組み込みOSでこれらを一般的な形で使えるようにしているOSは数少ない。また存在はしてもそれぞれの機能は有償かつそれなりに高価である。ネットワーク機能やUSB機能のためだけに数十万・数百万は出せないのである。

もう一つの利点はまさに坂村氏が記事で述べている、ボードがないと開発しにくいという点である。Linuxならば機器に依存が少ない部分については安価なPC上で開発を進めることが出来る。確かに試作ボードは必要ではあるが、たいてい開発メンバー全員にいきわたることはない。PC上で多くの部分を開発できるLinuxにはそれだけでも利点があるのである。また教育面でも有利である。普段手元にあるデスクトップOSで同じAPIが使えるのは学習しやすいのである。

ボードの大きさ云々であれば、とても小さなLinuxシステムもあるし、T-Engineを使ったからといって試作ボードが小さくなるとは決していえないのである。アプリケーション次第ということ。

iTron/T-Engineは機能はすこしづつにせよ新しいものを取り込んではいるが、やはり多くの要求を満たすために、最大公約数的な仕様になっている。APIもいまだ7文字制限(ではなくなってはいるが)を引きずっている。 これでは採用を半強制できる国内市場ではいいが、海外では受け入れられないだろう。第三国がT-Engineに興味を持つ理由の多くは日本企業狙いである。

結局というか、T-EngineはLinuxと同じエリアを目指しては得るところは少ないのではないだろうか。iTronが比較的高速応答が必要で小さめなシステムで使われているように、せいぜいミドルクラスまでをターゲットにして、むしろLinuxが少なくともここ数年は持ち得ないRealTimeOSとしてのアドバンテージを生かすほうがいいのではないだろうか。独自仕様を減らし、POSIXなどの標準に準拠することももっと重視していい と思う。

私も組み込みエンジニアである。iTronを選択する場面もあるが、理由は価格とメモリと高速応答性の問題である。Linuxではどうしてもある程度の以上のメモリが必要であり、高速な応答性能を出すには無理がある。比較的小さなボードやシステムにおいてはiTronは(APIのダサさ、システム構成のダサさは置いておいて)悪くない選択である。他にもっといいOSがあればよいのであるが、選択肢はそう多くない上、多くは高価であったり、サイズが大きすぎたり、マイナーであったりする。

iTronがもう少し洗練された仕様であったなら、国内のみならず国外でももっとアピールでき、世界の組み込みOSの標準ともなれたのではないかと残念に思うのだが。

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MicrosoftのOOXMLがISO標準になれなかったらしい

まあ、アンチではあるものの、必要悪とか思っているところではあるのですが、これはないだろうと思っていたOOXMLの国際標準化がISOでは失敗したらしい。

こんなの認めるというのはいくらオープンにするための標準化とはいえ、あまりにも独占的な立場の強化となるため認められないと思う。出来れば非営利の第三者が作成した仕様でやるのが一番いいんじゃないかな。

MSにとって他者の作成した仕様が標準となり、完全な互換性を他社製品に認めたら商売にさしさわる重大な問題なのかもしれないが、今の独占はやっぱよろしくない。OS押さえた強みを生かしすぎである。

WordやExcelは不安定でいらない機能満載。好きで使っている人間ばっかじゃない。今のはやりはOnlineのWebアプリ。インストール不要で余分な機能が少ないのが好まれているのだろう。しかしMSはやはり世界でも最大のソフト会社であり優秀な人間をたくさん抱えているはず。その力をいい意味で活かすには他者と競合/協調する立場になってからだと思っている。MS社のOpen Document 準拠を心待ちにしている感じである。

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