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エンジニアの空洞化とか待遇が悪いとか

最近エンジニアの空洞化、待遇改善、業界の構造的問題などの記事が目に付きます。最近でも大手ニュースサイトの@ITに以下のような記事が載っており少し感じたことを。

大手企業が軒並み大量のリストラを行って、自社機能を軽くすることに躍起になったのには記憶に新しい。特にIT関連の業務は子会社、派遣会社、アウトソーシングでまかなうことがかなり多いでしょう。

いずれも長期的にITを生かしていく事を真剣に考えているのかどうか、メーカなら特に最近の製品ではソフトウェアが製品の品質に関与する部分は大きい。自社製品をどれだけ長期的に真剣に作っていこうとしているのか、という姿勢が問われているのではないでしょうか。

経済面では世界的に既得権は欧米にあり、日本が得意としていた製造業では空洞化が進み、世界の商社的存在となりつつあるような感があります。このままでは本当に必要な技術も人も育たないまま、どんどん立ち腐っていくのではないだろうか。大手企業は全てではないにせよ業績が戻っているようですが、ちゃんと基本に立ち返って、IT(ソフト、ハードも含む)に取り組まないと長期的な維持は難しそうです。

日本のビジネスは人頼みが多いと記事にはありますが、先進的な分野、エンジニアリングなどは結局欧米でも人頼みです。例えば半導体分野では開発エンジニアが辞めたからディスコンとかサポートできないなんてのは普通に見られます。

やはり最終的にはどんな仕事も人。人材の流動性の高いインドでも、大手は上位数割の優秀な人材には高給を与えてキープを行っているようです。日本のIT業界でこの先もエンジニアの給与面、社会的地位が低いままであったなら、この先もずっと立ち行かない気がします。気づいていつつも何もしないとかって、それもやはり日本人のまずい点なんでしょうかね。給与のレベルがインドや中国に並ぶまで落ちてはじめて競争できるようになるのでは遅いのですが。

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再編と淘汰と精製

  • 水曜日, 8月 8th, 2007
  • 業界

しばらく前からCNETが読者からブログを募り、公開しているのは御存じの通り。時おり読ませていただいているものに 中小ソフトハウスが下請け脱却を目指す時に読むブログ というのがある。

コンサルティングを生業とされているだけに、業界の実態にお詳しく、現在私はソフトハウスというかシステムハウス勤務ではないが、関連した仕事をやっていたため、実感に近いものを書いておられる。

個人的には、もう旧態依然の派遣・受託だけで食ってきたソフトハウスの多くは自然淘汰的に廃業して いくのでは無いだろうかと危ぶんでいる。実際私が仕事上関わり合いのあった(る)会社も同じである。派遣、受託共に商売としてそれほど儲かってはいないようである。

結局下請け構造に入り込んでいて自社でなにも持っていないというのが大きい。まあ私の場合組込み関係で比較的SIが少ないこともあり中抜きは多少は少ないが、その分チャンネルが少ない。技術レベルが求められるのは他のIT以上であると思うのだが、教育もままならないため、採用して実戦投入=やる気のある奴以外はぼちぼちで止まるの繰り返しであった。

経営者の方々は結局次の一手、しかも自分の会社で人脈で規模で出来てリスクが少ない方法を求めている。でもそんなのある訳ないのである。エンジニアがエンジニアであるだけでお金になった時代はもうすっかり過去のものである。

個人的には自然淘汰=>エンジニアや経営者あぶれる=>上澄みだけを集める=>いい会社 みたいな単純なことを考えているが、 業界再編には必要なのではないだろうか。そうやって精製の出来る自信のある会社様。雇ってもらえませんか笑

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東大生がプログラマにならないのは社会的地位と仕事の内容と経済の原理

  • 火曜日, 8月 7th, 2007
  • 業界

なんだか変な議論が発生しているようだ。東大生がプログラマにならないとかなるといか言う話。

東大生がプログラマにならないのは単に日本のプログラマは社会的地位が低く、給与も低いからだ。同じソフトウェアに関わるなら、というかシステムに関わるなら、大手企業のSEや研究者の方が条件がいいに決まってる。

また職業プログラマはそう高度なことをやるわけでも、面白いものでもない。現実の問題ってのはシステムの大小に関わらずつまらないものだ。技術やなんかも米国のベンチャーがやっているような楽しげなことはほとんどない。出来上がったものも同じだ。どんだけ大きなシステムでもツボが多少違うだけで、正直似たり寄ったり。

僕は東大も京大も入れるようなことはなかったが、今まで仕事をしてきた中、また友人で、そういう人は結構いる。みなさん頭も切れるし、知識もある優秀な人たちだと思う。だからといって、いいシステムが構築できるわけでは全然ない。もちろんダメなワケでもない。

知識や思考だけでシステムが成立するわけではないからだ。学生でToy CPUとToy コンパイラが作れるってのは素晴らしいことかもしれないが、実際の業務に使えるレベルの物が出来るかどうかは別物だ(いやサクッと0からCoreDuo並のCPUを設計してgccを作れるような凄い人がいるのかもしれないが)。LispのGCを改善できるかって?まともなプログラマならLispのことを知らない人間でもちゃんと説明すれば誰でも出来ることだ。(あ、ハード設計は出来ないかもしれない)

一言で言って プログラムを書くのは技能だ。そこにはセンス、経験、知識、いろんなものが必要になってくる。いいプログラマは、あたかもなでただけで木の歪みや表面の仕上げをミクロン単位でチェック出来る熟練の職人さんのごとく、プログラムを少し眺めるとおかしいことに気づく。システムの目的からちゃんとしたブロックを頭の中に描き出し、重要なポイントをつかむ。これは勘のようなものだ。一朝一夕で身につくものではない。ソフトウェアが人手で構築されている限り、技能面は不可欠だ。

どんな大きなシステムでも優秀なプログラマとSEがどれだけいるかで質が決まる。元設計や構想の問題もそういう職人はいち早く気づき、なんとかかんとか動くものを構築する。たいていは、そういう人の地位はぼちぼちなので、全体を左右することはなかなか出来ないのが問題だ。まあそういう人が全体をコーディネートできるかというとまた別な話なワケだが。

残念ながら、優秀であっても地位が低いプログラマの意見は現場に近い人、モノのわかった人には尊重されるが、さらに上に行けば薄れる。そろばんはじくレベルにはほぼ届かない。で、給与(もしくは支払われるお金)も低い。企業から見た価値観の違いがそこにある。

東大卒な人間もプログラマが高級官僚並の地位と待遇が保証されるなら喜んでやるだろう。それほどの価値がない現状では全くやるわけがないと思う。でも、東大に限らず、優秀な人間がソフトウェア産業に関わらなくなるのは非常に問題だ。というより、それだけ価値のない仕事をしている業界自体が問題なのだろう。

まあ当面人手は派遣やアウトソーシングなんかである程度はなんとかしていくのだろうが、結局は自然淘汰と空洞化が進む。商社となって儲かる会社はそれでよい。ただし、その臨界はいずれ来ると思う。皮膚感覚的な話で申し訳ないが、出来上がるモノの質も儲けもキープできなくなると思うからだ。

大手企業は体力でしのいで行くだろうが、パラダイムはダイナミックだ。いずれ吸収しきれなくなる時がやってくる。そのときこそ、優秀な人たちに私たちの業界に加わって頂きたいものだ。

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人月からの脱却?スーパーエンジニアが要りますよ。

  • 木曜日, 8月 2nd, 2007
  • 業界

最近良く耳にする人月ビジネスからの脱却を図りたいという話。

既に安いところでは40万円/月を切った価格で一人雇える状況では、派遣業でもさすがに儲からない。実際給料を払ったら終わりである。アウトソーシングと比べられ仕事を取られてさらに叩かれるという構図が業界の構造として定着したためだ。

対してパッケージなどの自社ソフトを作ろうというのは片手間では無理である。リソースの配備も損益分岐の計算も大きく異なる。当然売れる製品を考える必要もある。要するに人月ビジネスをしていた経営者からすると余りにリスキーなのである。だいたい中小企業で綿密なマーケットリサーチもその結果を正等に評価できる人間などそういない。結局ヒット製品を作るにはチャンスと運頼みになってしまう。これでは参入も出来ないし、やってもすぐやめてしまうのがオチである。

オープンソースベースのビジネスはどうなんだろう。単にオープンソースを利用するだけではない。がっちりコミットし、アップストリームに食い込むくらいの力をかけれるなら、サポートビジネスでも十分需要があるかもしれない。

特に高度な知識が必要とされるソフトでは十分サポート+αでビジネスになる。 その場合人月ビジネスと似た感じになるが、単価もそれほど安く叩かれにくい。また、それにまつわる関連ソフト受注も含めて周辺ビジネスとして仕事になるかもしれない。

いずれにせよ、今後は力(技術、企画、営業に限らずビジョンもポジショニングもお金もか)のない会社はどんどんと淘汰されていく。この業界に限らず力すなわち人の力である。レベルの低い人間も会社も淘汰されていき、ある程度のお金をもらっても十分な仕事をするところが残っていく。

結局コストと出来不出来で評価が決まるのは世の常。SIもソフトハウスも仕事自体がなくなるわけではない。ただ年々”いいものが安く”なっていくのと同じ。付加価値はいつまでも続くものではない。ならば変わらぬ付加価値(会社の勲章か)とコストダウンに耐えることの出来るかコストは変わらなくてもよりいいものが出来るような方策がいる。

社内にある形のないノウハウを形にしていくこともそうであるし、それをOSSなりなんなりに転化するのも方策であろうか。どうせ眠るノウハウなら積極的に表に出してかまわないだろう。それは実績ともなるし、名前を広めることにもなる。悪い言い方だがよその名声を利用させてもらうことも出来るかもしれない。

もちろんスキルアップにも使える。既に出来上がっている高度な技術成果物にコミットするには相応の技術が必要とされる。ちゃんと使いこなすのも同じである。

今後の技術者は対象業務ももちろんであるが上位から下位まで高度な知識と技術が要求される。教育コストも期間が半端ではない、というより資質がないと無理である。バランス感覚を持ってOSSも含めたソフトウェアを使いこなし、ビジネスに結びつけるためのセンスや顧客企業との折衝も必要となる。いわゆるスーパーエンジニアの類である。経営者にも同様のセンスが要求されていくだろう。

そう考えていくと、これからのIT業界で儲けて行く為には、今まで以上にどれだけいい人を抱えることが出来るかにかかっているのではないだろうか。これほどの貧乏ヒマなし状態では会社の淘汰と同時にエンジニアの淘汰も進む。現在底なしで下がっている局面な感じであるが、いずれその揺り返しがやってくる。そのときに必要とされる人材こそがスーパーないしは準スーパーエンジニアであり、会社の行く末を決めるのではないか。

スーパーな人がやるのは経験・技術・技能が必要とされるコンサルティングに近いビジネスだろうと思う。コードも当然書くかもしれない。質が高ければコーディング人員は少なくて済む。当然エンジニアへの見返りも相応なものになっていくだろう。 スーパーな方。もう少し辛抱である。

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受託、メーカ、(偽装)派遣などの話に思うこと

  • 月曜日, 6月 18th, 2007
  • 業界

最近、この手の業界の問題を指摘するニュース記事や、ブログなどが目に付きます。私も業界の人なので、気にしてみていることもあるのですが、業界全体の歪みが隠し切れずにほころびから漏れ出てきている感じを受けます。ずっと前から気になっていて、漠然とした不安や問題意識はあったのですが、なかなか言葉に表れてきませんでした。

IT業界(私は組込みですが)はGoogleや携帯電話をはじめとして、華やかな話題が多い反面、ニュー3Kなどといわれ、安い、きつい、帰れないなどと揶揄されるようになっています。

少しばかりの才能と多くの知識、技能が必要とされる高度な知的産業であるにもかかわらず、 その専門性を軽視して、使い捨て系の人材ビジネスに注力してきたツケが回ってきつつあるのではなどと感じています。なんというか、先のない閉塞感を感じているのは私だけでしょうか。

今後も世界的に見て、ITをはじめとするコンピュータ産業は必須であり、減ることはありません。それどころかますます重要になっていくでしょう。その時に日本の業界は競争力を保てない。という強い危機感がずっと付きまとっています。使えない会社の使い捨てもどんどん進んでいくでしょう。

人手が必要な分野はインドや中国でなんとかまかなえます。SaaSなどの流れもパッケージベンダーの変化を促しています。多少なりとも技術力、クリエイティビティが必要な分野は出来る限り自社(国内)でやって欲しいもの。しかしながら、そういう分野は大手企業では研究としては行っているかもしれませんが、ビジネスになると、とたんに海外からの劣化コピーになる。これはベンチャーも似たような状況な気がします。

SIをはじめとする、ソリューションプロバイダも問題。レベルの低い人材を一山いくらで売り飛ばすビジネスは、経営が安定するなどと言われているが、真っ先に交換対象。より安く良いところがあれば乗り換え可能です。入り口たるSIは商社なんかの暖簾と同じで、うまく商売をする限りまずまず大丈夫でしょうが、実際の技術面を受け持つ2次請け、3次請けは厳しいことになる。この業界に優秀な人材が入ってきづらい状況を考えると代わりはいくらでもいる、というような状況ではないはずです。

そういう意味でも業界や技術のことを知らなさ過ぎる経営層が多い会社は危険です。3年、5年先。この業界は見えにくいといわれていますが、果たしてそうでしょうか?真剣に日夜取り組んでいる方々は、ある程度のビジョンを自分なりに持っているのではないでしょうか?その総体が3年、5年先に実体となって現れてくるんだろうと思っています。今のこの状況も同じこと。自転車操業的ビジネスをメインにし続けた結果が現在のこの問題として現れてきています。

派遣を受け入れる会社も同じ。コスト削減は重要であるし、そのための偽装派遣問題なのですが、結果人材の質が保てないのであれば本末転倒となりかねません。やはり世の中安かろう悪かろうです。派遣社員を使って経費を安く上げようとする限り、結局高いレベルの人の比率は少ないことになり、会社全体の品質も下がってしまう。もちろん全ての派遣の方のレベルが低いというつもりは全くありませんし、実際優れた方も多くおられますが、相対的に下がるのは間違いありません。それに、いくら社内で手配師が育ったところで、根本的な競争力が上がるわけでもないですし。

構造的な問題はすぐには解決しにくいとは思いますが、コンピュータが好きでやってる私などは、若くてイキのいい人と仕事をすることは大好きですし、ビジョンのある経営者の方と一緒に仕事をするのはもっと楽しい。業界を明るく楽しいものにするためにも、問題意識を持って変わっていきたいものです。

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